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2005年春号(Vol.o25)/04


『効果』と『効率』

〔 ワイズサービス 代表 矢田 祐二 〕



■あなたの会社では、『効果』性と『効率』性のどちらが求められていますか。今回は、リーダーシップとマネジメントについての話です。

■リーダーシップを分解すると、大きくは以下の三つの要素に分けられます。

@リーダーの仕事
Aリーダーの行動
Bリーダーの人格

 @リーダーの仕事とは、ビジョン(目的)や価値観を掲げ、部下のやる気を起こし行動させることです。
 Aリーダーの行動とは、@の仕事を遂行するためのリーダーの行動やテクニックのことであり、具体的には対人関係能力や構造改革やプロジェクト編成能力等をいいます。
 Bリーダーの人格とは、個性や資質のことをいいます。カリスマ的リーダーと呼ばれる産まれ持った理想的なリーダーなどまずいません。また、人の性格などを変えられるかどうかは疑問があります。リーダーシップとは、学ぶものであり、まずはテクニックなどに注力するのがよいでしょう。また、会社としてもリーダーシップの能力を高めるための教育や研修をしていく必要があります。リーダー人材の出現を待っているという姿勢である限り、会社のリーダー不足は解消されることはまずありません。
 世のリーダーシップ論では、以上の三つの要素と次に出てくるマネジメントの要素が明確な区別なく使用されているのが現状です。

■リーダーシップの対極の言葉は、マネジメントです。マネジメントは、業務管理能力を意味します。リーダーシップとマネジメントの役割の違いを例えていうと、「ジャングルで木を切り道路をつくるチーム内で、リーダーは高い木の上に登り、進む方向を指差しチームを先導します。マネジメントは進行表を作り、食料や作業員の健康、道具などを管理します」。すなわち、リーダーシップの役割とは道づくりを進める方向を決めることであり、マネジメントの役割は、この木を切り開くスピードを扱うこととなります。

■このどちらの役割も組織には必要であり、そのバランスが崩れると組織には問題が出てきます。一般に、リーダーシップが不足した組織では、無気力や停滞という状態に陥りやすく、マネジメント不足の組織では、混乱や不安定な状態になりやすい傾向があります。

■無気力や停滞感のみられる企業では、現状打破のためにビジョンを掲げ、社員のやる気を鼓舞するリーダーシップを必要とします。
 しかし、多くの会社では、能率やコスト管理、手段やシステムに焦点を当てた更なるマネジメント強化策が執られることが多くあります。
 ジャングルの道をつくるチームには、モチベーションのダウンと工程の遅れが観られます。そこで、マネジャーは、『効率』を高めるために、業務改善や報告書の提出などの管理を強め、給与体制などの施策の見直しを行います。そして、いつのまにか木の上にいるはずのリーダーは、マネジャーと一緒に管理の方法を考えることに没頭しています。
 作業員のぼやきとため息が聞こえてきます。

  「この方向で、合ってるのかぁ?」

■皮肉なことに、マネジメントを強化し『効率』を求めると『効果』は下がることが多くあります。『効率』性の代表格である電子メールというものは、人のやる気という『効果』性の面では面談や電話には到底敵いませんし、マイナス効果ということも多々あります。
 時間と作業に関しては『効率』的に、人に関しては『効果』的に考える必要があります。
 さぁ、静かに考えてみてください。あなたの会社で今求められているのは、リーダーシップによる『効果』性ですか、それとも、マネジメントによる『効率』性ですか。



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