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■定年延長への動き
今年初め、労働政策審議会(厚生労働省の諮問機関)は、高齢者雇用に関する最終報告として、定年延長や再雇用の形で65歳までの雇用継続を企業に義務付ける内容をまとめました。これは、最近話題になっている老齢厚生年金の支給開始年齢引き上げに合わせ、引き上げられた年金支給開始までの生活原資を企業側に求めたものとい言えるでしょう。
実施内容についても2006年度(平成18年度)から段階的に引き上げ2006年度は62歳、2007−09年度は63歳、2010−12年度は64歳、2013年度(平成25年度)より65歳に完全実施することを義務付けるとしています。
■激変緩和措置
現在、法律で定められている定年は60歳以上で、65歳までの雇用確保は努力義務となっています。既に定年延長や再雇用制度を導入している一部の大企業を除くと、多くの企業が就業規則等で定年年齢を60歳と定めていると思われます。
厚生労働省はこのことを鑑み、企業側の準備を踏まえて法施行時期を2006年度からに先延ばしし、対象者についても原則希望者全員ですが、労使協定等で限定することもできるとしました。また、大企業は当初3年間、中小企業は当初5年間を「努力期間」に設定し、対象者について労使間での協定がまとまらない場合は、経営者側が就業規則等で対象者の基準を明確にすることで対応することができるとしました。更に、この激変緩和措置については、実施状況等を踏まえて3年後をメドに見直す規定も盛り込まれる予定です。
■老齢厚生年金との関係
御存知の通り、現在60歳台前半の老齢厚生年金は定額部分の支給開始年齢が段階的に65歳に引き上げられつつあり、平成25年度(女子は平成30年度)からは報酬比例部分も支給開始年齢が段階的に引き上げられ、最終的に60歳台前半の老齢厚生年金は支給されなくなり、老齢厚生年金はすべて65歳からの支給開始になります。また、年金額についても定年退職後の老後の生活を充分に満たす額でなくなることは御承知の通りです。
■今後の対策
前述しました通り、法施行の2006年度まで準備期間として2年弱ありますが、2年という歳月を長いと考えるか、短いと考えるかで企業のその後を大きく左右するでしょう。今後少子高齢化がますます進む以上、この現象は法改正なくとも近い将来企業が直面する問題です。
この機会にもう一度、自社の雇用人員と年齢配分を確認し、単純に定年延長や再雇用を考えるのではなく、年齢や学歴、経歴に関係のない視点から、将来「人材」から「人財」になり得るための教育や人事制度の構築を考えていかなくてはなりません。
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