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1.違反行為になる運転中の携帯電話
平成11年から、携帯電話などを自動車の運転中に使用することが禁止されています。(道交法第71条第1項第5号の5)
具体的な違反行為は以下の通りです。
@自動車を運転中に携帯電話を通話のために使用すること
A自動車を運転中に無線機を通話のために使用すること
B自動車を運転中にカーナビやカーテレビなどを注視する(見続ける)こと
但し、携帯電話や無線機を使用する場合でも、
@車が停止中である
A相手の声が車内に取り付けられているスピーカーから聞こえる、いわゆるハンズフリー装置(備付け型、イヤホン型)を使用して送受信を行う
といった場合は違反にはなりません。
このほか、傷病者の救護や公共の安全の維持のため自動車の走行中に緊急やむを得ずに行うものについても違反にはなりません。
従って、会社は、自社の運転手に携帯電話を使用させる場合には、ハンズフリー装置を活用させるか、あるいは運転中には携帯電話を使用させないなどの措置を講じる必要があります。
2.違反行為に対する罰則
同条に違反し「道路における交通の危機を生じさせた場合」には、3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられることになります。携帯電話などで通話中に交通事故を起こした場合や、極端な蛇行運転をした場合、対向車の通行妨害、歩行者の安全を阻害した場合などに罰則が適用されます。
このほか、政令による反則金制度では、違反に対する基礎点数は2点、反則金は大型車1万2000円、普通車9000円、バイク7000円となっています。
3.労災給付への影響
従業員が通勤途中や仕事中に、携帯電話を手に持って自動車を運転中に事故を起こした場合は、道路に危険を生じさせたとされ、労災給付が減額される可能性があります。
労災保険法では、「従業員が故意の犯罪行為もしくは重大な過失により、または正当な理由がなく療養に関する指示に従わないことにより、負傷、疾病、障害もしくは死亡もしくはこれらの原因となった事故を生じさせ、または負傷、疾病もしくは障害の程度を増進させ、もしくはその回復を妨げたときは、政府は、保険給付の全部または一部を行わないことができる」として、従業員に故意の犯罪行為または重大な過失がある場合には、支給制限を行う旨の規定が設けられています。
ここでいう「故意の犯罪行為」とは、事故の発生を意図した故意はないが、その原因となる犯罪行為が故意によるものをいうとされています。
これら故意の犯罪行為または重大な過失に当るものとしては、事故発生の直接の原因となった行為が、法令(労基法、道路交通法など)上の危害防止に関する規定で罰則の付されているものに違反すると認められる場合があるとされています。(昭和40.7.31基発第902号)
道路交通法では、自動車などを運転中に携帯電話などを通話のために手に持って使用することやカーナビゲーション装置などに表示された画像を注視することは違反になりますが、このこと自体には罰則は付されていません。
しかし、前述のように、違反したことによって道路における交通の危険を生じさせた場合には、3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金が付されています。
従って、自動車運転中に携帯電話を使用し、事故を起こした場合には、支給制限の対象となると考えられます。
4.事故防止対策
厚生労働省では、事故防止対策として以下の通りまとめていますので、参考にして下さい。
@ 自動車運転中は携帯電話の発信を行わせず、安全な場所に停車してから行わせること
A 自動車運転者と会社との携帯電話による連絡は、自動車運転者からを原則とすること
B 自動車運転中は、携帯電話の電源を切るなどして、受信させないこと。または留守番電話サービス、応答保留機能等を利用させることが望ましいこと
C @〜Bについて従業員に教育すること
D 自動車運転業務中の携帯電話の安全な使用について、必要に応じ、取引先の理解を求めること
〔平成13年の会報『人事と労務』の記事より掲載〕
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